カナダで開いたログハウスの学校
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第2回 ログ スクールでの楽しき日々

 ログハウスの本場カナダでの学校。前半は山の中でログハウスの学校。サイトについた翌日から早速ログハウスの学校の始まりだ。 第二回はスクールでの様子。夜は眠たい目をこすりながらの授業だ。
ログハウスのシェルを8日間で仕上げなくてはならない。


  • 第1回 スクールを開いたいきさつ 

    第2回 スクールでの楽しき日々 

    第3回 アウトドアの天国 

    第4回 ログの完成そして旅へ

    第5回 エド・キャンベル

    第6回 出あったログハウスたち

    第7回 once in a life time builder

    第8回 ログハウス見学の旅

    第9回 シャトーモンテベーロ


    第1回  目次

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    カナダでのログハウスの学校
    毎日グラフ記事
    アサヒグラフ

     

    1.丸太と取り組む

    1. 全身を使って丸太を操る

    スクールサイト ドローナイフで丸太の皮をむく。腕だけではなく全身を使わなくてはならない。ピービー(丸太を転がす道具)に全体重を預けて丸太を転がす。
    チェーンソーや手道 具を使いながら丸太を加工し一段また一段と丸太を重ねていく。

    重いものは優に500キロを超える丸太を相手にして体をフルに使いながら作り上げていくログハウス作りは、建築というよりアウトドアスポーツの範疇に入れるべきかもしれない。

    この重い丸太も扱い慣れるとピービ―ひとつで自在に操れるようになるが、まだそこまでは習熟していない生徒たちは汗だくになって丸太と取り組んでいる。 スクールサイトはカナダBC州の広大な州立公園に接し、宿舎は古い建物を改造したログハウス。 正に丸太小屋スクールには格好の場所だった。 ロッジのオーナーのピーター夫妻もログハウスに非常な興味をもっていて、皮むきなどを積極的に手伝い、一緒に楽しんでいる。食事の準備のためにサイトを離れるのが残念そうだった。

    2.開拓者ジョン・ホーク 

    土地のオーナー、ピーターとビバリー夫妻はロンドンからの移住者である。ピーターはサラリーマン、ビバリーは弁護士をしていた。ある年二人はカナダを旅し、ここB・C州の州立公園ウエルズグレイ・パークに立ち寄った。南北130km東西80kmほどの広大な州立公園である。この公園の大自然にすっかり魅せられた二人は移住を決心する。ロンドンの全財産を処分し、この公園に隣接した20エィカー(約2万5千坪)ほどの土地を古い丸太小屋付きで買い取った。
    この丸太小屋はジョン・ホークという開拓者が、1948年にダブテイルコーナーという組み方で建てた50坪ほどの家である。
    この古いログハウスを修復し、さらに同じダブテイルコーナーで建て増ししをして、そこをレストラン兼住まいとした。新たに21室ある宿泊棟を増設して「ヘルメッケン・ホールズロッジ」と名づけて開業した。(作りはツーバイフォー工法。ヘルメッケンはウエルズグレイ・パークの象徴とも云える滝の名前)。
    簡素な作りながら冷暖房完備の快適なロッジである。
    ここに移り住んだのが二人がまだ20代半ばの頃の事だった。

    古いダブテイルの丸太小屋を改造をしたのがダン・ミルンである。

    スクールサイト

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    2.参加者たちとログハウス

    1. バライエティに富んだ生徒たち

    スクールサイト参加者の半分は日本での私のログ・スクールの卒業生で基本は身についているし、他の生徒達も筋が良く何より熱
    心である。天候にも恵まれ作業が快調に進む。
    生徒達はここでの生活を楽しみながら、着実に腕を上げていった。
    レストランのオーナー、三人の一級建築士、宮大工、会社の経営者、停年退職した元国鉄職員、学生・・・と職種は様々、女性も一人。参加した動機も目的もそれぞれに違うが、皆おもちゃを与えられた子供のように夢中になって取り組んでいる。ちなみにこの中から後にプロのビルダーになりログハウスの会社を興したのが二人、自分の家をログで建てたのが三人いる。私と同じくログハウス作りと出会い、その魅力に引き込まれた人たちだ。
    カナダからも一人参加、クルタさんという50歳前後のカムループスに住む主婦で300エィカー(約37万坪)の土地を持ちそこにログハウススを自力で建てたいのだという。それにしてもカナダは個人の所有する土地のスケールが日本と桁違いだ。

    写真下:生徒たち

    宮崎 岡村 赤川
    堀 宮下 田村
    エドウイナ 奥村
       



    写真下:完成したログハウスをバックに全員。
    全員

    3. スクール用の特別な設計

    ピーター ダン・ミルンは高度な技術を身につけたプロのビルダーであると同時に設計士としての素養もあり新しい技術を考え出す探究心をもっている。

     これまで50棟ほどのログハウスを建てた実績を持っているが、その大半のプランは自分で設計している。先生としてはログ・スクールで多くのビルダーを育てている。 まさにオールマイティはビルダーだ。

    写真右:コーナー部分の複雑な組み継手

     日本でのログハウスの学校を毎年続けてきて気心は知れているし、日本人の性格もよく承知している。

     基本を身に付けている生徒たちのため、ダンはこのスクール用にと複雑な組み方を必要とする小屋組みを設計してくれた。継ぎ手、仕口は複雑な珍しい形をしている。私も生徒達と一緒になり汗を流した。

    写真下左 :トラスの上に乗ったダン
    写真下右 :トラスを載せて完成間近のログハウス

    トラス1 トラス2

     

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