不同沈下

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 不同沈下もしくは不等沈下(ふとうちんか)とは建物が不揃いに沈下を起こすことをいう。
不同沈下が起こると、家全体が均等に沈下するのではなく、一方向に斜めに傾く。
本来、水平・垂直を保っていなければならない、建物の構造を支える部材が、不同沈下によって平行四辺形や台形に歪み、一ヵ所に荷重が集中するので、建物に大きなダメージを与えるからである

有名なピサの斜塔も不同沈下の例


1.不同沈下とは

1-1 不同沈下とはどういう現象か

  • 不同沈下は軟弱地盤で起こる。
    家全体が均等に沈下するのではなく、一方向に斜めに傾き、建物が不揃いに沈下を起こすことを不同沈下もしくは不等沈下(ふとうちんか)という
  • 何故沈下が起こるのか
    、簡単にいうと 住宅を建てた場合、基礎と地盤の接地面では、上からの建物荷重とそれを下から支えようとする地盤の強さ(地耐力)が、力比べを行なう。 この力比べで地盤が勝てば、良好な地盤と評価され、建物は健全に何十年も維持されるが、地盤が軟弱で地耐力が弱いと、建物を支えきれずに沈下が起きる。
  • 沈下は土に含まれる水分が搾り出されて起こる
    地盤の沈下を現象面でみると、土が含んでいる水が、上からの荷重により絞り出されるように 排出され、その逃げていった水の体積分だけ地面が低くなる現象である。
    土質によって含んでいる水の量(含水量)や水の通しやすさ(透水性)などが違い、その土質も地盤の至る所で複雑に混ざり合っていて簡単に区分けできない。

1-2 不同沈下の二つの種類

  • 沈下は、砂質土と粘性土とで大きく挙動が異なる
    不同沈下には即時沈下と圧密沈下があるが 怖いのは圧密沈下である。
  • 即時沈下。
    砂質土は透水性が高く、荷重を掛けた途端に土中の水が移動し、沈下はすぐに終了する。これが即時沈下である。
    即時沈下は建物を建設している最中に発生し終了するので、通常は竣工して時間が経過してから問題が発生することはない。
  • 圧密沈下
    粘性土の場合は透水性が低く、その割に含水比が高いので、地盤に荷重が掛かった場合ゆっくりと土中の水が移動し、沈下も時間を掛けて進行する。これが圧密沈下である
  • 不同沈下のほとんどは圧密沈下
    住宅などで、年数を経て顕在化する地盤沈下問題のほとんどは、この圧密沈下によるもの。即時沈下とは違いすぐに結果が出るわけではなく、また粘性土でも透水性の違いや粘土層の厚さの違いなどがあり一律に沈下してくれない
    ○圧密沈下は不同沈下を同時に引き起こすことが多い。

1-3 不同沈下と擁壁

擁壁の裏側部分について

コンクリートの擁壁は、工事の時点で裏側をかなり掘らないと施工が不可能であり、必ず後で埋め戻されている。

また、元々から地山のなかった部分に、擁壁を造って盛り土されているケースもある。その為、図のように固い所と柔らかい所があり、両方にまたがって家を建てると傾く可能性がある。

不同沈下とひな壇造成
ひな段造成など切り土と盛り土が混在しているような場所、または昔水路などがあった場合など、盛り土が不均等な場合は不均等に沈下する。

※上の写真はイメージとして掲載している。不同沈下の原因となる場所というわけではない。

 

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2 不同沈下 地盤と建物障害

2-1 .不同沈下の起こりやすい地盤

自然に形成された軟弱地盤 もともと何万年も前から軟弱地盤で住宅建築に際してほとんどの場合何らかの基礎補強対策が必要となる。

  自然の地形で造成された形跡がない場合でも地盤が軟らかい場合も多い。不同沈下があるかどうかを知るためには地盤調査をすること。  
  ある程度地名から判断できる場合もある。例えば

人為的に形成された軟弱地盤

  • a.造成、盛土
     精度の悪い造成地
     盛土直後の着工 擁壁裏の埋め戻しが不十分

  • b.埋め戻し
     埋設物除去後の埋め戻しが不十分
     ガラ・浄化槽・植栽など
  • c.埋設物
     埋設物をそのままに着工ガラ・樹木・ごみなど

2-2 不同沈下による建物の障害


                    出典:小規模建築物基礎設計の手引き/日本建築学会


段階 不同沈下障害の状況 変形角の限度
初 期
モルタル外壁・コンクリート犬走りに亀裂が発生する 1/1000
第1期
か立て床の不陸を生じ、布基礎・土間コンクリートに亀裂が入る。 1/1000
第2期
壁と柱の間に隙間が生じ、壁やタイルに亀裂が入る。窓・額縁や出入口枠の接合部に隙間が生じ、犬走りやブロック塀など外部構造に被害が生じる。 5/1000
第3期
柱が傾き、建具の開閉が不良となる。床が傾斜して支障を生じる。 10/1000
最 終
柱の傾斜が著しく倒壊の危険がある。床の傾斜もひどく使用困難である 15/1000
     

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3 不同沈下 地盤と地名

3-1地名で分かる土地の地盤

 地名からある程度その土地の性格、地盤を判断できる場合もある。もともと地名を付けるとき、その土地の名を覚えやすいように身近な自然状況、土地や地盤の状況を把握しやすいようつけたものと思われる。地名はいわば土地の履歴書ともいえる。

  自然と共生していた時代、人々はどこに住めば安全か、どこに作物を植えればよいか、どこで洪水や地滑りが起き、といった土地勘があったのではないだろうか。 谷や湿地ときには海であったところさえ埋め立てて、住宅や工場を造り、堤防を築くようになった現在ではその土地をみただけでは元の形を想像も出来なくなってしまった。地名は暮らしの知恵でもあったが、文明の発達とともには単なる記号となってしまったと言える。

  しかし、テクノロジーによって生まれた人工地盤が決して安心できるものでない現在、先人の知恵を私たちはもう一度思い出し、役立てる必要がある。
地名そのものがその土地のもともとの姿を反映しているのである。では地盤と地名の関係を見てみよう。

3-2サンズイのつく地名 

 気をつけて地名をよく見れば、その名前の由来となっている地形の高低や土地の硬軟などを示す言葉が必ず隠れているのが分かる。古い地名は、地盤を知るための情報を含んでいる場合が多い

 建物にとって大切なのは地盤軟弱である。まずは軟弱である地名を考えてみよう。
水分をたくさん含んでいるのが軟弱地盤。たとえば軟弱地盤の原因となる水に関係した地名。キーワードは水、川、海、池といった水に由来する言葉。
 では、具体的にどんな地名があるだろうか。

  • 1.水域は水そのもの
    軟弱地盤の可能性は高いといえる
    池袋・沼津・泉大津・湖西・八潮・・・ 池・沼・汐・潮などは水に関係のある「さんずい」のつく地名。
  • 2地形的に低い場所
    日本には無数にある谷・沢・坂。例えば坂の下は水が下ってきて溜まりやすい。 
  • 3水田
    稲が植えられているのが水田。新しく開墾された新田のつく地名と合わせ、もともと水田であったかどうか。
  • 4.人工の構造物
    稲田堤・道頓堀人工の構造物である堀や堤のつく地名。
  • 5.水辺の動物や植物に由来する地名
    鶴見・亀有・蟹江・稲毛・稲城・井萩・井草・蒲田

3-3地名が変わった場合

 町の統廃合や地名が変わっていている地域では、昔から住む古老などに元の地名を聞くのも一つの方法。
水に関わる地名だったとしたら、地盤が軟弱であることを疑ってみるべき。町内全体が低いわけではないが調べてみる価値はある。
 丘・台・高・山などは逆に水はけが良くて地盤のよい地名と言える。しかし、丘とはとても言えないような場所に「…ケ丘」などと名ずける場合もあるので注意が必要。

           以上地名と地盤の関係を判断する材料になれば。

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