レッドシダーを使用したログハウスーオーナーへのインタビュ
家作りストーリー
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家造りを通して手に入れたもの

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運命に揺さぶられながらも
家造りを通して手に入れた大切なもの

別荘の完成から約8年。その間には、ご主人の病気の発症、それにともなう大改造など、鈴木家をとりまく環境は大きく変化した。
今、デッキでくつろぐご夫妻の顔は、幸せに満ちあふれている。家造りストーリーの最後に、今の心境をうかがった。

ブリッジの完成そして今

「当時の苦労を思うと今は夢のようです」と、奥さん。年を経るにしたがって階段を登るのが辛くなり「もう私は行けないよ」と言っていたご主人のお母さまも、また喜んで一緒に来るようになった。

「晴れた日は、朝食と昼食は必ずデッキでとるようにしているんです。木漏れ日を浴び、鳥のさえずりや木の枝葉のそよぐ音を聞きながら何時間もここで過ごすんです。私たちにとって至福の時間です」

「今までいろいろなリゾートに行きましたが、どんなすばらしいリゾートよりも、私たちにとってはここが最高のリゾートなんです」

外部デッキで安らぐひととき
外部デッキで安らぐひととき


アトピーとシダー

浴室の壁もシダーで
浴室の壁もシダーで

完成から8年を過ぎた今も、浴室、サウナにまったくカビが見られないという鈴木邸。しかし、ウエスタンレッドシダーの効果は、それだけにとどまらなかった。鈴木さんがお世話になっている鍼灸の先生と、そのお弟子さんの真弓さんを別荘に招待したときのことである。アトピーである真弓さんの体に変化が起こった。そのときのようすを、真弓さんにうかがってみた。

「私は生まれたときから重度のアトピーでした。以来30年間、私の人生はアトピーとの闘いでした。ステロイド投与を受け、入退院を繰り返しました。体中がかゆくてかきむしり続けていたため、体のあちこちから膿のような血が出ていた悲しい思い出があります。おまけに、アレルギー性鼻炎や結膜炎にも悩んでいました。」


「陶芸家を志して美大に通っていた頃、私の人生は大きく変わりました。アトピーの影響で右目がほとんど見えなくなり、左目の視力も0.1まで落ちたため、陶芸家への道はあきらめざるを得なくなったのです。
現在は鍼灸の学校に通っていますが、体中の皮膚はがさがさで、鼻は一年中つまったままです。こんな私が鈴木さんの別荘で驚きの体験をしました」

「『あれ 鼻が通った!』。これにまずびっくりしました。別荘に入ったとたん、両方の鼻がすーっと通ったんです。それから3日間シダーに囲まれた部屋で生活し、大好きなサウナを楽しみました。すると何ということでしょう! 肌がゆで卵のようにつるつるになっていたんです。本当にうれしく、信じられない気持ちでした」

真弓さんの肌がつるつるになった原因を、医師である鈴木さんは考えた。ひどいアトピーにはサウナはむしろよくないし、真弓さんも普通のサウナに入ると皮膚が乾燥してかゆくなってしまうという。どうやらウエスタンレッドシダーのサウナに、その謎を解くヒントがありそうだ。
ひとつの推論として、サウナという密室でウエスタンレッドシダー特有の成分が皮膚に何らかの作用をおよぼしたことが考えられる。これから詳しく検証すれば、ひょっとしてアトピーに悩んでいる人たちに、大きな福音となるかもしれない。鈴木さんはそう考えるにいたったのである。

シダーで作ったサウナ
シダーで作ったサウナ


人生で最も大切なものを得た

今回、この家造りストーリーを執筆するにあたって、鈴木さんに直接お話を伺ったのだが、取材から数日後、鈴木さんからフロンティアワールドへ、わざわざ次のようなコメントが送られてきた。
手も不自由な鈴木さんは、先端に消しゴムを付けたスティックを口に加えてパソコンのキーボードを打つ。一生懸命書いていただいたその姿を想像すると、申し訳なさと感謝の気持ちでいっぱいである。

鈴木さん

デッキでくつろいでいると必ず思い出します。
建て方のとき、カナダから視察に来たエド・キャンベルさんと会うことができたのです。
ログハウスの神様といわれた人、握手をして感動しました。そのときです。フロンティアワールドの三浦さんとはじめてあったときと同じ何かを、そう、二人に共通した何かを感じました。


私は体に障害を持つようになって今まで見えなかったものに気付くようになりました。
例えば季節の移り変わりの美しさ、毎日食べる食事のおいしさ、ありがたさ、子供たちが日々迷いながら成長していく姿などです。
もっと深く感じるようになったものがあります。
患者さんが抱えている不安や苦しみの大きさ、生命のはかなさと尊さ、人と人の間に生まれる誠意や信頼感の大切さです。
ごく限られた時間ですが私は今でも患者さんを診ています。心を込めて患者さんの話を聞くようにしています。患者さんは安心して帰っていきます。それを見て、今度は私が生きる力をもらっています。
医者と患者の信頼関係とはこのようなものではないでしょうか。

ある日、腕白息子が私にこう言いました。「父さんが病気になってよかった。だって、毎日家で待って
いて、お帰りって言ってくれるから」。

木漏れ日

木漏れ日を浴びながらデッキチェアで目を閉じていてわかりました。エド・キャンベルさんと三浦さんに
共通したもの、それは人と人を結ぶ信頼感であることを。だからこんな素敵な家が作れるのでしょう。
素晴らしい家を手に入れてすぐに病気になったことは確かに残念です。でも「人生で最も大切なものを得た」、私はそんな風に思っています。


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