ハンドカットのログハウス

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ログハウス 技術説明1



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ログハウスの特殊せい。

 コーナーで十文字に交差(インターロック)させながら
積み上げていくのが、ログハウス(丸太組工法)
その特殊性はセトリングに由来する

 セトリングとは丸太の重量と収縮により壁の高さが低くなる現象
技術の要点はセトリングに対してどのように対応するかである。


 

1.ハンドカットのログハウスの 特殊性

使用する丸太は原木から加工

                                     ↓カナダの作業場。大型のクレーンが見える
  • 使用する丸太は平均30cm〜35cmの原木を使用
    1 直径30cm〜40cm、自然の丸太
      長い物は12mを超え、重いものは600〜1000キロに及ぶ
    2 その丸太を手作業で加工し積み上げる
    3 丸太すべて形が違い、一本の丸太も先端(top)と
      元(バット)で 直径が違う。
      完全にまっすぐなものは少ない。

    セトリングという現象があり→対策が必用

    4 組みあがった丸太の壁は重さと収縮で高さが変化する 、セトリングという現象がある
    5 このセトリングにより壁面が低くなる(2階の床が下がる)
      使用する材の種類や大きさにより変わるが 10センチ〜15センチになる
    6 従って、扉、窓、階段、柱、キャビネットなどなど、
      壁には 直接取り付けられず、ハンドカットのログハウス独特の納め方を必用とする
     

    加工作業に特殊な技術が必用

    7 加工の大部分はチェーンソーを使用する。
      その他重い丸太を自由に操る技術が必用
    8 広い作業場とクレーン及びその操作技術が必要
    9  加工、現場での組み立て、熟練したログビルダー
      によって行われる

    仮組みが必要

     特殊性の一つはログハウスは一旦作業場で壁をくみ上げる
    必要があるということ
    仮組みをし→丸太に番号をつけて解体→トラック、コンテナーに積み込み
    →輸送→建築現場で再組み立て
    ということになる



    壁はセトルダウンする         ビルダーは特殊な技術を要する    加工にはチェーンソーの技術が必用

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    2. ハンドカットのログハウス 本の紹介

    ハンドカットのログハウスの要点のみ簡単に説明
    三浦亮三郎著の下記二冊の本(渓谷社)
     
    @ハンドカットのログハウスのつくり方
    Aハンドカットのログハウス専科
     二つの本を参考に 実例と合わせて紹介


    「ログハウスのつくり方」             「ログハウス専科」

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    3.ハンドカットのログハウス セトリング


    ハンドカットのログハウスの壁はセトリングする(下がる)

    ハンドカットのログハウスの特殊性は
    セトリング=沈み(壁が下がること)である
    全てこのセトリングにより生ずる
        セトリングには二つの原因がある
      @ログ(丸太)の収縮
      A上から掛かる重量による圧縮
      
       ログの壁がセトリング(即ち下がってくる)ので
       階段・ 窓 ・扉 ・柱 ・キャビネット・ 間仕切り壁 などなど 全てログウォールに
       直接取り付けることが出来ない


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    4.ハンドカットのログハウス キーウエイ

    セトリングに対応するため、窓、扉、などが来る場所のログの両脇に
    キーウエイと呼ばれる溝をカットしキーボードを埋め込む

                                            上からの断面図
    実は図でこのように説明しても
    理解はしずらい

    要は
      丸太の壁は動く(高さが変わる=下がってくる)
      従って 直接壁に取り付けられない
      この二点をなんとなく覚えておくと良い
     

    ↓ 間仕切り壁をセットする場合の詳細断面
      外壁の場合はセトリングシペースに断熱材を充填する



    ↓縦に入った溝がセトリング用のキーウエイ

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    5.ハンドカットのログハウス 窓・扉

    図1 窓の納め方


    写真1 左=扉 右=窓の開口部
         
    写真2 キーウエイは最上段部分のみ仕上げ
          残りは輸送→再組み立てが終わって
          から行う

     
    写真3 窓を取り付けた写真
          上にセトリングボードが見える

    写真1                   写真2                   写真3


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    6.ハンドカットのログハウス キャビネット

    図1 キャビネット裏のログの壁にスライドの出来る    図2 枠組み壁をログ壁に取り付け
        ネイラーと呼ばれる物を取り付ける              それにキャビネットを取り付ける       





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    7.ハンドカットのログハウス 電気配線

    電気の配線で注意する点

  • 配線を可能な限り垂直方向にすること
     
  • ログウォールにグルーブ(溝)を
      通す ことは避けたい
  • 間仕切り壁がある場合は出来る
      だけ 利用する
  • ドア横のスイッチのための配線は
      キーウエイを利用する
  •  キッチキャビネットの配線は
      ログを傷つけることなく、キャビ
       ネット の裏側を利用する
       ・・・・
  • などなど
    (ログハウスの作り方より)

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    8 .ハンドカットのログハウス 配管 


  • 二階建て以上になると
     配管にセトリングにための
     いろいろ考慮すべき点が出てくる
  • 配管は出来るだけ建物の一部に
     集中させたほうが良い
  • パイプが垂直方向に動いていくことを
     考えてメインパイプには単純に伸び
     縮みが出来る継ぎ手を用いる
     
     
  • 長い水平方向の水道管は、出来る
     だけ避けたいが、どうしても必要な
     場合、柔軟な材質のパイプを使う
     ことによって、セトリングに従って
     すこしずつ屈折するようにする

    (ログハウスの作り方より)








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    9.ハンドカットのログハウス 階段


    セトリング対策が特に大切

  • 階段は一階と二階の高さの変化
     に対応するよう作る。
  • 階段の形にいくつかあるが、多く
     用いられるのは半割りの丸太を
     側桁にして、半割りにしたログにした
     段板を取り付ける方法
  • 二階の床が下がるにつれ階段
     が一階の床をスライド出来るよう
     にする。
  • 階段の上部あスライドできるよう
     にする方法もある

    (ログハウスの作り方より)





    ↓半割りの丸太を加工して段板を作る例




    写真上右 : 札幌に作った店舗併用住宅

    写真下左 : 曲がったシダーを段板に
            ログハウスならでなの遊び 

    写真下右 : 加工途中の段板



     

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