★暖炉のある家 と薪ストーブ
施工例01 デザインにこだわった住宅
石で組んだ純粋な暖炉は、実はあまり熱効率が良くありません。
また日本では本格的に暖炉をつくれる職人が少ないし費用も掛かります。
暖炉に憧れる人も多い.。この家の場合も、オーナーは暖炉に拘っていたが熱効率を考えて、薪ストーブに暖炉風の味わい、雰囲気をもつプランにしました。
. 機能と雰囲気、両方の要素を兼ね備えた暖炉のある家です。
1. 暖炉風薪ストーブ 暖炉のイメージ
暖炉のある家のイメージを描き、実際の感じを掴んでもらいました
当初、暖炉のある家の背後の石を貼るのは背の高さ位までの予定でしたが、天井の高さまで
貼ることとなりました。
こうしてパースを見てもらうとイメージを掴んでもらいやすい。
純粋な暖炉のある家に拘ったオーナーも上記の理由(コスト、効率)を理解し
最終的には、このパースを見て納得して頂きました。
いわば【暖炉のある家風の薪ストーブ】とでもいうべきものです。
暖炉風と薪ストーブのイメージ
「薪ストーブが欲しい」「暖炉のある家が欲しい」
別荘の計画を進めるとき、必ずといっていいほど、出てくる希望です。
別荘を持ちたいという大きな理由は、日常の生活では得られない何物かででしょう。
真っ先に思い浮かぶ非日常的なものの代表が、この薪ストーブ又は暖炉のある家のようです。
「ちろちろ炎を上げて燃える暖炉」 は都会の生活で得られない雰囲気と安らぎを与えてくれます。
暖炉作りには経験が必用
左の図はカナダの専門誌から抜粋したものです。
暖炉の原理的な面を良く知った設計士とそれを具体的な形にする熟練した職人が必要です。
カナダやアメリカでは伝統的に暖炉のある家が発達し、今でも専門の職人(石屋さんの範疇にはいる場合もあります)
純粋な暖炉は実は熱効率はあまり良くありません。
下のプランでも実際には暖炉の雰囲気を出すため背後の壁を石貼りとしました。
2. 暖炉のある家と薪ストーブ 図面(立面、平面)
- 外階段を上りドアを開けて玄関に入ります。
玄関は六角形で小屋根があり独立した風除室となっています。
- 玄関と居間を隔てる壁に沿って吹き抜けの天井まで石が組まれています。
- 壁の前に暖炉(正確には暖炉風の薪ストーブ)が置かれています。
- リビングは大きな吹き抜けとなっていて、全面に大きなガラスの窓を設けて開放的な味わいを出した
この吹き抜けのおかげで奥にあるダイニング陽光が入り暖かい。
- 玄関ポーチとリビングの前の円形(多角形)のデッキ、和室の前のデッキをつないでいます。
3暖炉風薪ストーブ 吹き抜けと煙突
吹き抜けの左に煙突が見えるでしょうか。吹き抜けの奥はロフトとなっていて、吹き抜けの手摺ごしにリビングを見下ろすことが出来ます。
一階のリビング・ダイニング・キッチン・廊下などと一体の空間をなしていて、さらに一階の和室、二階の2寝室のドアを開けはなつと家全体が一つの空間としてつながり、薪ストーブの暖気が家全体をカバーしています。
非常に断熱性がよく、ストーブ熱容量の大きいので、その熱だけで家全体を暖める効果があります。
煙突の価値
煙突というと、そこから白い煙がもくもくと立ち上る様子を思い浮かべますが、良い薪ストーブの場合、焚き始めてしばらくすると、煙はほとんど確認できません。空気の揺らめきが見えるだけです。
これは、薪ストーブの二次燃焼システムによります。薪が燃えて発生する不燃性ガスをもう一度燃やす仕組みです。燃焼効率がよく薪のエネルギーはほとんど無駄なく熱に変えられるのです。より少ない薪で効率よく部屋を暖められ、排気もクリーンです。極めて高い暖房効率を実現しているのです。
4.暖炉風薪ストーブ 薪作り
薪の太さと樹種、
焚き付け用の細い薪、中くらいの薪(直径約5cm前後)、長い時間燃やす為の太い薪(直径約10cm前後)3種類を用意します。
使い分けることで、薪ストーブの温度や燃焼時間を調節しやすくなります。
薪作りは、冬の間薪ストーブを日常的に使うためには、燃料を切らさないように薪を作り続けなければなりません。
樹種
針葉樹でもOKです。薪ストーブに針葉樹は燃やせないと思っている人がいますが、どんな樹木でも乾燥させてあればススはほとんど出ず、薪として使用できます。
自然の薪以外は燃やさないようにしましょう。
乾燥した自然の薪以外は燃やしてはいけません。
ガソリン、ガスは火災の原因にります。
プラスチック、紙、さらに化学物質や塩分が含まれている薪は有毒物質が発生し健康に害を及ぼすほか、ストーブや煙突の破損の原因となります。
薪作りの楽しさ
薪作りには体力が必要で、多くの時間もいります。業者から薪を購入することもできますが、そうすると薪と石油より、電気よりも高い燃料になってしまいます。薪作りは労力がいり、疲れるけれどそれが日常では得られない薪作りの楽しさでしよう。
密度の高い広葉樹は火持ちがよく、暖める力が高いのが特徴です。一方、針葉樹は広葉樹に比べ密度が低いため、薪割りがしやすく運搬も楽。着火性が高いので焚き付け用にも向いています。針葉樹と広葉樹を混ぜて使用したり、用途に合わせて使い分けるといいでしょう。
切られてすぐの生木は、含水率が多く、薪として燃やすには乾燥させることが大切です。十分に乾燥していない薪ではストーブの性能を十分に引き出せません。
暖まりにくいうえに、燃やすとススが多く発生し煙突内に付着。煙突掃除をこまめにしなければ煙突火災の原因にもなります。
薪小屋
薪は割られることにより空気に触れる表面積が大きくなるので、より早く乾燥させることができます。割った薪は風通しが良く雨のあたらない屋根の下で、数ヶ月は乾燥させてください。
← 左の写真は 薪小屋の例です。この屋根の下でゆっくり乾燥させます。
5.暖炉風薪ストーブ 薪ストーブを 置く場所
薪ストーブを置き場所
1・部屋の角に置く
生活動線をできるだけ確保するには角に置く置き方が良いです。
しかし熱効率はすこし悪くなります。
そのはメリットは薪ストーブが邪魔にらずりにくく、炎が見やすい
ことです、この置き方が生活する上では、一番薪ストーブが邪魔に なりません。、
一方デメリットは薪ストーブの真横・後ろから出る熱が 伝わりにくく暖房効率は落ちます。
部屋の壁側に置く
メリットとしては、
コーナーに置く場合よりも薪ストーブが邪魔になりにく、炎が見やすく熱効率も良くなります。
デメリットとしては、薪ストーブの後ろから出る熱が伝わりにくい。
熱が薪ストーブの後ろ以外に放射されます。
部屋の中央に置く
薪ストーブの設置場所
3パターンの中で熱効率の良さは第1位です。メリット
・熱が360度放射されます。
デメリット
・生活動線の邪魔になります。
輻射式の薪ストーブは部屋の中央に設置するのが一番熱効率が良くなります。
360度に熱が放射されるので、前面に暖かさが伝わります。
熱効率の面だけ考えると、理想的な設置場所です。
しかし、部屋の中央に置くのは現実的に難しい場合が多いです。
それは、薪ストーブが生活の邪魔になってしまうからです。
そしてまた、壁出しでの煙突設置は難しいです。
上昇気流(ドラフト)が非常に弱くなり、正常に機能しない可能性があります。
部屋の中央に置く置き方は広い部屋で、生活動線の邪魔にならない場合にオススメです。
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