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ロガーの末裔たち 第2回 ロガーたち


ここでロガースポーツのもととなった、開拓者時代の
ロガーの技術を紹介しよう

古い良き時代の誇り高き男たちである。

ロガーの末裔たち 第1回  誇り高き男たち

ロガーの末裔たち 第2回  ロガーたち

ロガーの末裔たち 第3回 ティンバーショーとは

ロガーの末裔たち 第4回 ショーの準備と開演

ロガーの末裔たち 第5回 樹齢3000年の巨木


ロガーの末裔たち 第2回 目次




1ハイリガーとスプリングボード

    ロガーの職種の一つに「ハイリガー」と呼ばれる仕事がある。
ハイリガーの主な仕事はスパートリー作り である

外観からは完成しているようにみえるのだが
 輸送手段のない場所で木を倒した場合、 そ こから何とか運び出さなくてはならない。
そこで、切り倒した丸太を集積するのに便利 な場所を選び、 その周辺で一番高いしっかりした木を選び支柱とする。

 その支柱にワイヤーをはりめぐらして支えると
同時に、 ウインチを使ってそのワイヤーに丸太を吊り上げ滑走させて材を運び出すのである。
この支柱をスパートリーという。

 このスパートリーの候補になる木を選び、よじ登り枝を払い、先端部分をカットし、ワイヤーを
張り スパートリーに仕上げていくのが彼ら
ハイリガー達の仕事である。


       
                              
                                ハイリッガー用の靴。 この爪を木に食い込ませて登る                         

2.スパートリー


外観からは完成しているようにみえるのだが  スパートリーには取り分け太くて高い木が選ばれる。
その多くは高さ50mを超える。16〜7階建のビルの高さだ。 ハイリガーは軽い斧と鋸を携え、腰に巻きつけたロープを木に回して体を支え 、木登り用の特殊なワークブーツに取り付けた爪を木に打ちつけ足場を確保しながら、 猿の如く木をよじ登っていく。

 先端部分を切り落とす時が最も危険な瞬間である 。
タイミングを誤りその木にはじかれると、大怪我をするか眼もくらむような高みから >墜落する事になる。
この高さから落下したら助かる可能性薄い。

 ハイリガーに必要な資質はまず身軽で腕力に優れて
いること。そして度胸である。
 特殊な技術を必 要とし危険を伴うだけにロガーの中でも最も給料が高い。
 彼らはハイリガーであることに誇>りを持ち、 自分が如何に勇敢であるかを,機会があるごとに証明しようとする。

外観からは完成しているようにみえるのだが










スパートリーの上にハイリガーが両手を広げて立っている足元は直径40cmくらいだろうか、靴から木がはみ出さんばかりの狭さだ。

気まぐれな風のひと吹きで奈落の底にまっさかさま、如何に豪胆なハイリガーとはいえ立ち上がる 瞬間は緊張しきっているに違いない。横にもう一本の木が一寸高くあるのは 、あるいはこの写真をとるために二本の木をこんな風に配したのかもしれないがそれにしては離れすぎている。
私も高いところは好きだが、この真似をしたいとは思わない。

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3.スプリングボード

  中でも腕力と瞬発力に自信のある屈強な者が、バックカットを専門とするチョッパーになる。
チョッパーにとって はこのスプリングボードはなくてはならない大事な道具だ。これから倒そうとする木に斧で切り込みを入れ、 そこにスプリングボードを差し込む。
その板の上に乗ると体の重みで梃子の原理が働きボードはがっしりと木に固定されるしかけだ。
 外観からは完成しているようにみえるのだが   
 二枚のボードを使用し、何回かに分けてボードを上げていく。
 まず肩の高さ位にボードを差込みその上に乗ってまた切り込みを入れ一枚のボードを差込み その
上によじ登る。
 それを3度4度5度と繰り返して位置を上げていくのである。
 5〜6mの高さにスプリングボードを差し込んで作業する例も珍しくはない。
 ウイック・ハイム氏(後述)の知っているのでは実に 20mもの高さまでスプリングボードを上げていった例があるという。
  20mとなると10 数回ボードの上への移動を繰り返さなくてはならない。
 

4巨大なノコギり

   
バックカットが終わると次は鋸担当の登場となる。
   これは腕力だけではなく、 相当の持久力が必要である。
  
外観からは完成しているようにみえるのだが
 長い鋸で二人の男が左右から交互
に挽いていく。 二人の呼吸がぴったりと合っていなくてはならない。
同じ位の体力を持ち気の合う者同士がペアを組む。
   

 太い木に長い鋸を持って二人の男がポーズを取っている(下の写真)木の後ろ側にバックカットがなされていて、 これからこの鋸で木を切ろうとしているのだろう。
所はバンクーバー島。二人の名前は
ブローデルとウエルシュ。
1926年とあるからそれほど大昔では
ない。 木の皮の感じから恐らくレッド・シダーであろう。 直径は2m近くありそうだ、。この木を切り倒すのにこの二人の      二人挽きの鋸を手に。これからこのシダーをカットする。
  
男達はどれほ  どの時間とエネルギーを費やしたのだろうか

   

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