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床材と犬の住宅

<p>床材と住宅建築。犬は家にいる間、寝ている以外の時間は常に床の上または階段で歩き、走りまわる。ペット特に犬を飼っている人が住宅の建設を計画する場合、 素材で一番悩むのが床材だろう。

犬と床

ここに紹介する3家族に共通する悩みもそうだった。検討したうえで、それぞれが床材として選んだのは、 バーチのフローリング、コルクタイル、アイアンウッドにカーペットだった。

■床材にバーチのフローリングを選んだIさんはプロのハンドラー。 (蓼科の別荘)

■標高1000mを超える北国の寒い冬に対応するため床暖房を設けた。Hさんが選んだのはハードウッドのアイアンウッド。((軽井沢住宅)

■ 犬やペットによる足音も、傷も心配しなくていい、コルクタイルを床材に選んだTさん。弾力性が犬の爪の音をは半減させ、 冬場でも自然な温もりを与えてくれる天然素材だ(伊豆、湯河原)

床材にバーチのフローリング

バーチを選んだ理由 

 

床材にバーチのフローリングを選んだIさんはプロのハンドラー。いままで多くの犬種を飼った経験を持ち、現在も6引きの犬を飼っている。

普通のフローリングだと滑っちゃう。それが犬の足腰に無駄な緊張を与えるてガニ股になったりする。

【プロのハンドラーは絶対フローリングに住まわせない。やっぱり、足が狂うといんですよ。だからカーペットする。 でもそうするとノミの巣窟になってしまう。それはいやだったんです。でも合板フローリングは、爪で床材の表面が剥げてしまうんです。 爪で表面のコーティングが剥げてしまう】

右;八角形のダイニングにはタイルを。他の床材はバーチ。

他のフローリング床材との比較 

  
床材としてなにがいいか、いろいろな素材を検討しました。オーク材やメイプルも候補に挙がったが硬さやひっかりを考えたらバーチの無垢材がいいということになった。 しかも節のある材を選びました。そのほうが、よりひっかりが出来るので。

コスト的にも安くついたし一石二鳥でした。

右: 無垢のバーチの床材。 別荘にはこの床が使われる。カバノキ科。色は白が淡い褐色を帯びる。衝撃にも強いのが特徴

床材にコルクタイル 

床材として使用したコルクは天然素材の代表格。弾力性が犬の爪の音をは半減させ、空気層の蓄熱効果が、冬場でも自然な温もりを与えてくれる。 フローリングに心配されるとげが絶対に出ないのもよい。ペットによる足音も、ペットによる傷も心配しなくていい。

コルクタイルを選んだ理由 

床材にコルクタイルを選んだTさんは動物をテーマとするライターだ。雑誌の取材記事から生の声。

<二階の床材はペットの滑り防止を考え、コルクタイルが敷かれる。その上をてくてく歩いてやってきた柚ちゃんは、すぐにTさんのひざの上に 取材中もずっと抱かれたままだ。「この子はひとりでいるより、こうやって私の膝の上にいる時間のほうがながいんですよ」と、 Tさんは目を細める。仕事柄、出かけることの多いTさん。どこへ行くにも、いつも柚ちゃんを連れていくのだそう。 しばらくすると気持ちがよさそうに目をつむってしまった。まるで自分が人間であるかのような寛ぎよう。新居がいかに快適か。 それは柚ちゃんの寝顔が全てを物語るのであった>

 

コルクタイルの手入れ 

  コルクタイルの床は柔らかで歩きやすく、犬にとっても快適。舐めてもOKのオレンジ・オイルが主成分のワックスを使用。   さらに、コルクタイルの床は柔らかで歩きやすく、犬にとっても快適。舐めてもOKのオレンジ・オイルが主成分の天然素材の塗料アウロを使用。

下左:二階のリビング。普段はここで生活する時間が多い。
下中:コルクタイルの床の上でリラックスする柚ちゃん。

下右:玄関内につくられた柚ちゃんの足洗い場。散歩からの帰宅後はここで足をきれいにして中にはいる。キレイになった足で二階に上がると、 コルクタイルの床がまっている。

  

床材にアイアンウッド

 床材にアイアンウッドを選んだ理由

大事なペット、犬たちがノビノビト遊びまわれるよう、住宅を軽井沢を建設したHさん。軽井沢の冬は寒い。 Hさんは寒さ対策として全室を床暖房にした。床暖房を取り入れるとなると、使える床材は限られてくる。 パイン系の床は柔らかくてペットにとっては優しいフローリング材といえるが、何といっても傷つきやすいのが難。 それに床暖房をいれたい。となると堅い木になってしまう。 そこで選らんのがアイアンウッドのフローリング。アイアンウッドは耐久性、耐水性に優れ狂いが少ない。 床暖房に使っていても反ったりしない丈夫な床材だ。堅くて滑りやすくペットにとっては難しい材だが、 デメリットを避ける方法をいろいろなな工夫を取りいれた。落ち着いた犬なので問題はほとんどなかった。

写真11 大型犬二頭がいても傷がなく、表面が美しく輝いているアイアンウッドのフローリング。

床材と壁天井のバランス 

オーナー好みやインテリアのバランスも大切だ。素材の持つデメリットは対応によって十分克服できる。 大きなメリットを感じる素材であれば犬の性質も考慮して対応を考えてみる価値があるので諦めずに工夫することが大切だろう。

写真 床暖房に対応する強さとキズつきにくさを併せ持つアイアンウッドの床

 

 床材にアイアンウッドを選んだ理由とメンテナンス

■床材にアイアンウッドを選んだ理由
 シダーハウスにぴったりマッチする質感。
 床暖房に耐えられる丈夫さ。
 「木」の素材感が満喫できる
■この床のメリット
 ウッドにしては傷つきにくい
 水に対する耐久性が高い
 夏でもひんやりした肌触り
  掃除がしやすい 。毎日の掃除は掃除機だけでOK 床の拭き掃除は週一回程度 表面の輝きも消えにくい
 
■デメリット
  滑りやすい。 値段が高い  

上右:つややかな美しいグレートデンのサンダー。70kgの体が寝そべっている姿は壮観だ

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