屋根裏収納

屋根裏部屋を収納に使う例が多い。
屋根裏収納は建築基準法上どういう風に扱われるのかも気になるところ。
登る方法に関する部分は地域の条例によって異なる。はしご程度ならいいが階段はダメという所もあれば、逆に階段はいいが梯子はダメいう所もある。関係する役所の建設課あたりに行って聞くと教えてくれる。

屋根裏収納に置かれるもの

日々の生活に必要な物を、取り出すのに手間のかかる屋根裏収納に置くことはまずない。屋根裏収納に置くものは、1年に1度使用する季節用品や、どうしても取って置きたい思い出の品などなどではないだろうか。
思いつくままに列記してみると。
  1. 捨てたくない思いでの物
  2. 小さくなった洋服など、上の子供に使用した物を下の子供に使用するまでの
    数年間
  3. 季節の物
  4. 来客時に使う物
  5. 何となくの思い出の品
  6. 何だか捨てられない物
  7. いつか使うかもしれないと勝手に思い込んでいる物
  8. 生活空間で邪魔になった物
  9. 数年に1度使うお客様用の物
  10. 仮置きしている物
    このような物が雑多に押し込められていて。一旦、屋根裏収納に置いてしまうと下すのが面倒になり、必要な物までどこにあるかが分からない状態になってしまいがち。
    また、どんどん物が溜まっていっても、日々の生活には全然支障がないので、存在あることすら忘れてしまう。
    特に面倒くさがり屋の人には屋根裏収納はこんな風になりがち。
    上手に活用すれば便利な空間だが上手に使えてない人が多いのも現実。そんな空間だということをしっかり意識していて有効に使えれば、意外に便利な場所でもある。
    そんな時のために屋根裏収納図のような物を描いて、何が入っているかが分かるようにすることを勧める。

2屋根裏収納と建築規則

屋根裏収納は建築基準法上は小屋裏物置となる。
  • 屋根裏部屋の高さ
    屋根裏収納(物置)として認められるにはいくつかの制限をクリアしないといけない。 屋根裏収納と認められず延べ床面積に繰り入れられると容積率をリアできるかという問題も発生するし微妙に税金も増える。

屋根裏収納と認められるための大事なポイントは以下の三点

  • 〇内法の最高高さが1.4m未満であること
  • 〇面積は階下(二階の上に小屋裏収納がある場合は二階の床面積)の1/2未満であること
  • 〇開口部は0.45uであること
    特に最高高さが1.4m未満に制限されていることは頭に入れておきたい

●準法第92条 令第2条第一項第3号、第4号には以下のように記されている(平成24年7月1日施工)
小屋裏、天井裏、その他これらに類する部分に物置がある場合における階及び床面積の取り扱い

屋根裏収納小屋裏、天井裏、床下等の余剰空間を利用して設ける物置(以下「小屋裏物置等」という。)は【建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例を基準とし、かつ、下記の各号に該当する場合のみ、階とみなさず床面積に参入しない。

  • (1)1の階に存する小屋裏物置等の部分
    の水平投影面積の合計が、当該、小屋裏物置等が存する階の床合面積の1/2未満であること(固定階段を設置する場合は、その部分の面積を含む)。なお、階の中間に設ける小屋裏物置等の水平投影面積の合計が、その接する上下それぞれの階の床面積の1/2未満であること。
  • (2)小屋裏物置等の最高の内法高さが1.4m以下であること。なお、上下に連続する小屋裏物置等にあっては、内法高さの合計が1.4m以下であること。
  • (3)階の中間に設ける床(ロフト状に設けるもの)については、当該部分の直下の天井高さが2.1m以上であること。
  • (4)原則、小屋裏物置等の外壁の開口部の設置は認めない。但し、換気を行う目的で開口部を設ける場合、開口部の大きさの合計は小屋裏物置等の部分の水平投影面積の1/20かつ0.45u以下であること。
  • (5)小屋裏物置等の内部に、収納は造作しないこと。
  • (6)小屋裏物置等の内部に、電話、テレビやインターネット等のジャックの設置はしないこと。
  • (7)小屋裏物置等の床の仕上げは、畳、絨毯、タイルカーペット等にはしないこと。
  • (8)小屋裏物置等にはエアコン等の空調設備は設置しないこと。
  • (9)上記以外にも居住等に使用される可能性がある仕様にはしないこと。
  • (10)共同住宅・長屋等には、各住戸ごとに上記各号の規定を満たすこと。

  • (11)確認申請等の図面には、「物置であり居住には使用しない」とを記載すること。